妊活スタートの心構え

出産は、妊婦さん自身、その家族にとっても、新しい命が誕生する大切な出来事です。妊娠するとすぐに、どこでどのような出産をしようかと考えたり、イメージを膨らませたりするはずです。

日本では、１９６０年頃までは自宅出産が普通でしたが、だんだんと医療の発展や病院での出産が推奨される世の中の流れを受け、自宅出産は減り、病院での出産が多くなりました。そして出産スタイルの選択肢が増えたこともあり、自分でプランを考えて出産に臨む妊婦さんが増えています。多様な選択肢の中から自分に合った、望むスタイルを見つけるためにはどうしたらいいでしょうか。

まずは、出産に対する自分の希望を書き出してみます。その上で、自分の健康状態、家族の状況、通院条件、出産費用などを加味して出産場所とスタイルを決め、該当する施設に問い合わせ、見学に行くと、イメージと一致しているかを確かめられます。

出産可能な場所としては、自宅、助産院、分娩施設のある診療所やクリニック、産婦人科専門病院、総合病院、大学病院があります。産婦人科医不足や病院都合など色々な面から、分娩を行わない医療機関も増えてきています。その緩和策として、院内に、院内助産院を設け、分娩を継続しているところもあります。

それぞれの施設に特徴があり、何に重きを置いているかが異なります。例えば、医療的な設備が整い、ハイリスクな出産にも対応可能、スタッフとのコミュニケーションが取りやすく、心身的なケアが充実している、母乳を重視している、母子同室、夫の立ち合い出産可能、お食事が美味しいなど様々です。また、出産も、分娩台、布団、水中、フリースタイルなど色々なスタイルがあります。

思い描く出産スタイル全てを満たすことは難しいですが、体調の変化に気をつけ、家族とよく話し合い、新しい命の誕生を迎える準備をしましょう。そうすれば、結果として、良いお産だったと思えるはずです。